「セラミックインサート」、「セラミックアンカー」 Q&A集

- 「セラミックインサート」、「セラミックアンカー」とは?
- ファインセラミックスであるアルミナを原料とした、めねじタイプのコンクリートアンカーです。
金属ボルトと組み合わせて使用します。
- セラミックインサート(先付けアンカー): 型枠にボルト等で固定し、コンクリートを流し込み硬化させ使用します。
- セラミックアンカー(あと施工アンカー):既存のコンクリートを穿孔し、定着材を使用してコンクリートに固定し使用します。
- アルミナとは?
- 製品の本体部の原料であるアルミナはファインセラミックスを代表する物質です。
製品には96%純度のアルミナを使用しています。
その物性値の一部を以下に示します。
- ビッカース硬度:12.76GPa (鋼:2.35Gpa)
- 圧縮強度:約2,000MPa (コンクリート:18~100MPa)
- 吸水率:0%
- 体積固有抵抗(20℃):1014Ω・cm
- 主な特徴は?
- 主な特徴として以下の5つがあげられます。
- ①高い耐食性
- ②高い耐火性
- ③高い絶縁性
- ④高い強度
- ⑤高い適合性
- 高い耐食性とは?
- 金属と異なり、錆が発生しません。
塩害、高湿度、酸、アルカリ等の悪環境下においても高い耐食性を有します。
- 高い耐火性とは?
- 製品は最高1600℃の温度で2日間かけて焼成し製造しています。
火災などで高温に曝されても変形、劣化が起こりにくい特長があります。
- 高い強度とは?
- コンクリートへ埋設後のねじ部の強度は、強度区分5の鋼製ナットと同等以上です。
例)セラミックインサートM12≧51.4kN、M16≧95.8kN
- 高い絶縁性とは?
- 原料のアルミナは絶縁体であり、金属ボルトや鉄筋の接触による異種金属間接融腐食(電食)が発生しません
- 高い適合性とは?
- 熱膨張係数がコンクリートのそれと近く、腐食による膨張が起こらず、コンクリートとの適合性が高いです。
- アルミナセラミックスは強度低下、腐食しないのか?
- 海域環境の潮の干満が発生する箇所にセラミックインサートを15カ月間暴露し、鉄製・SUS304製インサートとの比較を行いました。
- 鉄製インサート:錆が発生し、ボルトの再挿入が不可能になりました。
- SUS304製:錆が発生しましたが、15カ月間の暴露では強度低下は見られませんでした。
- セラミックス製:錆の発生はなく、強度低下は見られませんでした。
以上の結果より、セラミックスの耐食性が優れていることが確認されました。
- どのような場所に使用するのか?
-
- ①腐食対策用:高架橋、シールドトンネル、港湾地区、各種プラントほか
- ②耐火対策用:シールドトンネルほか
- ③絶縁対策用:鉄道の電車線固定部ほか
- ④その他:ビルの外壁ほか
- 腐食対策用使用例
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- 高架橋:第二東名高架橋、東北・北陸・九州新幹線高架橋、羽田D滑走路、仁川大橋(韓国)ほか
- シールドトンネル:首都高中央環状新宿線・品川線、東京湾東西連携ガス導管、新杉田共同溝ほか
- 耐火対策用使用例
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- シールドトンネル:首都高中央環状新宿線・品川線ほか
- 絶縁対策用使用例
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- 愛知県東部丘陵線(リニモ)
- 仙台市地下鉄 東西線ほか
- ねじ山がセラミックスであると弱いのではないか?
- セラミックインサートのねじ部の強度は、強度区分5の鋼製ナットと同等以上です。
製品をコンクリートに埋設し実施した引抜試験の実測値と破壊形状を以下に示します。
- (仕様)
- セラミックインサート:M12-L60
- コンクリート設計基準強度:45N/mm²
- (試験結果)
- NO.1:49.1kN コンクリートのコーン状破壊
- NO.2:57.4kN コンクリートのコーン状破壊
- NO.3:46.1kN コンクリートのコーン状破壊
(参考)
セラミックインサートのねじ山強度規格値:51.4kN
- 衝撃力に弱いのではないか?
- 金属は延性破壊しますが、セラミックスは脆性破壊します。
衝撃荷重を考慮して設計値を決定し、適正に使用してください。
- セラミックスは値段が高いのではないか?
- 製品は、あと加工の必要が無い成形型を用いた方法により製造されています。
よって、SUS製インサート等の耐食性金属製インサートと同等以下の価格にすることが可能です。
セラミックスは一般的に高価というイメージがあります。
それはセラミックスが非常に硬いため、製品形状に加工するにはダイヤモンドでひとつずつ研削加工しなくてはならないためです。
- 「セラミックスインサート」、「セラミックアンカー」に組み合わせるボルトの材質は?
- 以下のボルトの組み合わせを推奨します。
- 技術登録は?
- 以下の新技術情報に登録されています。
- 国土交通省 NETIS (新技術情報提供システム)
名称:セラミックインサート
NETIS 登録番号:KT-000144-A
- 静岡県新技術・新工法
名称:セラミックインサート
登録番号:1310
- 納入実績は?
- 500万本以上の納入実績があります。
以下は納入先の一例です。
- 第二東名高速道路: 各高架橋工事
- 新幹線: 東北・北陸・九州新幹線の各高架橋工事
- その他高架橋:羽田D滑走路、仁川大橋(韓国)
- 道路トンネル:首都高中央環状新宿線・品川線
- 鉄道:愛知県東部丘陵線(リニモ)、仙台市地下鉄東西線
- 共同溝:東京湾東西連携ガス導管、仙台共同溝、春日井共同溝、福岡202号外環状共同溝
- 明電舎がどうして「セラミックインサート」、「セラミックアンカー」を製造しているのか?
- 明電舎は世界で初めて酸化亜鉛形(ギャップレス)避雷器「ソレスター」を開発し実用化しました。
弊社はその製造技術を応用し、セラミックインサート・セラミックアンカーを製造しています。
長年にわたって蓄積されたセラミックスに関する製造技術が、弊社の製品へと継承されています。
- 明電セラミックス㈱と㈱明電舎の関係は?
- 明電舎の100%子会社です。


- インサートの製品ラインアップは?
- 以下のサイズを取り揃えています。
(ねじ径-全長)
- M10-L40
- M12-L60
- M12-L84
- M16-L70
- M16-L80
- M16-L116
- M20-L100
- M24-L120
その他のサイズも製造可能です。
- インサートの形状には意味があるのか?
- セラミックインサートの形状は、鉛直部が円弧状となっています。
コンクリートに埋設した際、上部が引張力に、下部が圧縮力に抵抗します。


- セラミックアンカーの製品ラインアップは?
- 以下のサイズを取り揃えています。
(ねじ径-有効埋め込み深さ)
- M10-L40
- M12-L60
- M16-L70
- M16-L80
- M20-L100
- M24-L130
その他のサイズも製造可能です。
- 施工方法は?
- 施工手順は以下の通りです。
- ①穿孔機により所定の径・深さに穿孔します。
- ②ブラシ、エアポンプ、ブロワーなどで孔内を充分に清掃します。
- ③定着材を穿孔部に挿入します。
- ④セラミックアンカーを挿入します。
- ⑤硬化時間まで養生します。
(詳細は施工要領書にて御確認ください。)
- 推奨する定着材は?
- 以下の2種類の定着材を推奨しています。
- (1)「エスアールタイト」:セメントモルタルが主成分のカプセル型定着材です。耐熱性・耐食性が求められる箇所に使用可能です。
- (2)「HILTI HIT-RE500」:エポキシ樹脂が主成分の注入型カートリッジ式の定着材です。大口径品や水中施工に使用可能です。

